★2/15:雑記更新 ・「嘘つき聖女候補~」と「座学の女王さま~」をメインに更新中。

神父はおねだりをご所望です4

各話:表紙

(なのになんで貴様は神父なんだ)

 不意にミゲルの口元に笑みが浮かぶ。

「アンタってなんでそんなに可愛いの? 口ではしないって言っておきながら、そんな風に目で犯すように見られたら……滾る」

「なっ、わ、私はいやらしい視線など送っていないぞッ! い……っ」

 彼に指摘されて初めて、嘗め回すようにその体を見つめていたことに気付く。

 一気に頭に血が上り頬が火照る。不覚にもまた声を荒げてしまい痛みに眉をしかめる。

「アンタの口が素直じゃないことぐらい、とっくにわかってるんだよ」

 体を洗ってからと思っていたミゲルだが、もう我慢の限界に達し、自分も湯舟に身を沈める。

 すると未だに恥ずかしいのか、マリアは伸ばしていた足を胸に引き寄せ小さくなった。

(なんだというのだ。無性に恥ずかしい。もう何度も体を重ねてきたというのに。ミゲルの顔をまともに見られない……)

 マリアはゆで蛸のように顔を真っ赤にしたまま俯いてしまった。

 抱かれるよりも恥ずかしい羞恥に、今すぐここから消えてしまいたいと思う。

 目の前でそんな初々しい反応をされたミゲルは、力強く彼女を抱きしめたくて堪らないといった様子でマリアに熱い視線を向ける。

 理由はどうあれ初対面でいきなり唇を奪ってきたくせに、そのくせ処女だったばかりか、抱けば口とは反対に素直に反応してくる。

 かと思えば、一緒に風呂に入るだけでこうも恥じらってみせる。

 このアンバランスさに彼はすっかり彼女の虜になってしまっていた。

 もうマリアの存在が可愛くて可愛くてたまらなくなっていた。

「マリア……」

 想いがこぼれるようにその名を口にし、ミゲルはそっとマリアの膝に触れた。

 彼女は一瞬ぴくりと体を震わせたが、その手を振り払おうとはしない。

 恥ずかしいだけで触れられること自体は、嫌ではないのだ。

(ああ、だめだ。この手が、触れる指先が、この温もりが私を動けなくする。ミゲルに触れられたら、私はもう……反応するしかできないのだ。それはきっと私が――)

 マリアは観念したようにそっと顔をあげる。

 羞恥や戸惑いや――色んなものがまざった瞳は熱く潤んでいる。

「……」

 なにか話さなければと思うのだが、言葉が出てこない彼女は少し困ったようにミゲルを見つめる。

 すると彼はふっと笑い、マリアの方へ身を寄せてきた。

 そっとバスタブの縁に手が置かれ、前かがみになる。

 それから彼女の火照って赤くなった頬に唇を押し当てる。

 幾度も頬に口づけられるとマリアはそっと目を閉じた。

「罪悪感があるなら、抱かれる理由を作ってやろうか?」

 耳元でミゲルの低めの心地良い声が響く。

「え?」
「見ての通りアンタは割と酷いダメージを受けてる。だからオレの精気を補充して回復を促す」

 言いながら彼は耳朶に唇を押し当ててくる。

 そうされるとじわじわと腰が疼き、マリアは小さく身を捩った。

「サミュエルさえ余計なことをしなければ――」

 マリアは力なく、はあ、と溜息を吐く。

 するとミゲルが唇で触れていた耳朶をそっと食んだ。

 それから軽く歯を立て引っ張られる。

 くすぐったいような心地良さに、マリアの喉から小さな喘ぎが漏れた。

「なあ、マリア。今からオレに抱かれようってときに他の男の名前を出すのは、無粋だと思わないか?」

 言い終わると同時に、ミゲルは柔らかな耳朶を少し強めに噛んで口を離した。

「いたっ!」

 自嘲気味に笑うと、ミゲルはマリアの耳の後ろからうなじへかけて唇を滑らせていく。

 ゆっくりと肌を味わうように触れられると、触れたところから皮膚の下を甘い刺激が降りていく。

 それはマリアの体に快感として染み込み、腰を震わせた。

 少し前まで痛みを感じていたのに、あっという間に気持ち良さに上書きされてしまった。

「たまんねぇな……アンタの肌は、ホントにくせになる。何度抱いても飽きがこない」
「ん……ひゃっ」

 やさしく肌を吸われうっとりしていると、いつの間にか秘所に手が添えられていて、秘裂をそっと撫で上げられた。

 すっかり油断していたマリアはうっかり小さな悲鳴をあげてしまった。

 その様子にミゲルが鼻で笑う。

 

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吸血鬼と不良神父~
~桜猫*日和~