★2/15:雑記更新 ・「嘘つき聖女候補~」と「座学の女王さま~」をメインに更新中。

乾きと熱9

各話:表紙

 恥ずかしさが頂点に達したマリアは思わず叫んだ。

 それと同時にミゲルの肩が震える。笑っているのだ。

 そのままミゲルはマリアの感じる場所を軽く小突く。

「あぁん……っ……な、なにをする……」

 絶頂に達したばかりで敏感な胎内を刺激され、強すぎる快感にマリアは涙を零した。

「こんなによがってるくせに、ホント素直じゃないよな」

 くつくつと喉を鳴らしながら、ミゲルはマリアの涙を舐め取った。

「こっ、これはアストルティーアの血筋のせいで、わ、私個人とは関係な……あああ……っ」
「はいはい、わかった、わかった。元気そうだしもう一回抱かせてくれ」

 必死に言い訳するマリアをよそに、ミゲルはゆるゆると腰を揺らし始める。

 ――それから二回果てて、やっとマリアは解放されたのだった。

 

「……」
(なんということだ。たくさん啼かされてしまった……少し喉が痛い)

「どうした、急に静かになって」

 自分の腕の中のマリアが急に黙り込んだのに気づいたミゲルが、そっと顔を覗き込む。

「……殺してくれ。ミゲル、貴様は言っていたな。人の生き血を啜る寄生虫だと……確かに今の私は貴様に依存しないと生きていられない。もはや私のプライドは地に落ちたも同然だ。天敵である神父に助けられるなど、間抜けもいいところだ。こんな私にアストルティーアを名乗る資格などない――」

(しかも天敵である神父に、体を開かれ与えられる快感に抗うこともできず、いいように抱かれてしまった。私は、最低だ……)

「本気で言ってるのか?」
「おふざけで言えるか」
「自分がオレに対してどれだけ酷なこと言ってるか、わかってるか?」

 ミゲルの顔から笑みが消え、視線が鋭くなった。

「……は!?」

 予想外のことを言われ、マリアは一瞬耳を疑った。

「理解が追いついてないようだから教えてやるけど、アンタは自分が心底惚れた相手に自分を殺せと言われて、どんな気持ちになる?」

「あ……!」

「わかったようだな。せっかく助けたのに殺せるわけないだろ。……いきなりオレの目の前に降ってきて、強引にキスして惚れさせておいて、オレの心を抉っておいて」

「ほ、ほかに方法がなかったんだ……勝手にキスしたことは謝る」

 マリアはオロオロしながら詫びる。

 心の中は後悔と罪悪感でいっぱいだ。

 そんなマリアにかまわず、ミゲルはマリアの頬を撫で唇に指を滑らせる。

「『殺してやる』の次は『殺してくれ』だもんな。危なっかしくて目が離せない」

 ミゲルの指がそっとマリアの口を押し開く。

「だから……アンタはオレに捕まってるくらいが、ちょうどいいんだよ」

 静かにミゲルの唇とマリアのそれが重なった。

 やわらかな感触を、お互いの温もりを確かめ合うような穏やかな口づけだ。

 幾度となく繰り返されるやさしい口づけに、マリアの瞳が熱く潤んでいく。

(悲しいわけじゃないのに、泣きたくなる……どうして? 胸が熱い。締めつけられる――この胸の痛みは……)

 口付けが終わるまで、マリアはもう抵抗しなかった。

 

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吸血鬼と不良神父~
~桜猫*日和~