★2/15:雑記更新 ・「嘘つき聖女候補~」と「座学の女王さま~」をメインに更新中。

乾きと熱4

各話:表紙

 肩に置いたマリアの手をミゲルがそっと握り口元に引き寄せる。

 そして指先に口づけられた。

 それはまるで騎士が王女に贈る誓いのキスのようで、マリアの鼓動がとくんと跳ねた。

「そんなこと無理に決まって……っ、なに、を……」

 マリアの言葉が不意に途切れたのは、ミゲルが彼女の指に舌を這わせ始めたからだ。

 指先から指の付け根にかけて、ねっとりと赤く熱い舌が皮膚を撫でていく。

 ただそれだけなのに、マリアの体は焦れたように強い疼きを体の芯から訴えてくる。

 それに加えて、凄絶な色気をまとい指を舐るミゲルを目の前にし、マリアは強く抵抗することができない。

「まだ言ってなかったな。無理もなにも、『ノー』は選択肢にない」

 ミゲルの苔緑の瞳が熱く揺れる。

 獲物を捉えた肉食獣のような目でマリアをじっと見据える。

 言外に逃さないと言っているのだ。

「わかってるか? アンタはもうオレに食べられるしかないんだぜ?」
「……っ……」

 トーンを低くした声で耳元で囁かれ、マリアはビクッと身震いした。

 ミゲルの熱い吐息が耳と首筋を撫で、皮膚の下をくすぐるような快感が駆け抜けていく。

「敏感だな……オレの血を吸ったせいか。もっと乱れていいんだぜ……この数日、アンタを抱きたくてしょうがなかった。オレの上で啼いてよがって、みっともない姿をさらけ出してくれ……」

「やめろっ。そんな恥ずかしいことを言うな……っ」

「アンタが欲しい。アンタじゃなきゃ嫌なんだ。正直オレも少し戸惑ってる……こんなに心を鷲掴みにされるなんて経験、なかったからな」

 柔らかな唇が肌に触れ、耳のうしろから項へ下りていく。

 そしてマリアの体も素直にそれに反応した。

「ここ、アンタの匂いが濃厚で……浸ってるだけでイきそうになる」

 ミゲルが話すたびに熱い吐息が肌にかかり、マリアは声を押し殺すので精一杯だ。

 それを知ってか知らずか、薄い夜着の上からミゲルの手のひらがゆっくりと背中を這うように撫で、腰に到達し、マリアの柔らかなお尻を包み込む。

 次にお尻ごと抱き寄せられ、肌を擦り合わされる。

「ほら、わかるだろ? アンタのせいでこんなになってる」
「……っ、や、なにを、する……」

 ミゲルが自分の下肢の中心で熱く張り詰めたものを、マリアの秘所にグリグリと擦り付けてきた。

 恥ずかしさと共に一気に体の芯が熱くなる。

 布越しでも伝わる熱にマリアの腰がビクビクと震えた。

「一緒に気持ちよくなろうぜ。アンタの体も喜んでるようだし、な?」
「そ……んぅ……ん……」

 そんな! と抵抗しようとする間もなく、マリアの口はミゲルに塞がれてしまった。

 重なる唇の熱さにますます体が火照っていく。

 噛み付くように唇を愛撫され、わずかに開いた隙間からミゲルの肉厚の舌がするりと入り、マリアの歯列を焦れたようになぞる。

 その心地よさに自然とマリアの口が開き、歯と歯の間をミゲルの舌が通過する。

 お互いの舌先が触れたかと思うと、ミゲルに舌を絡め取られきつく吸われる。

 ぬるついた肉厚の舌はかなり熱くなっていて、咥内の粘膜を嬲られると口の中が溶けてしまうような気がした。

 キスの合間に聞こえる水音も口の中で響いているのか、鼓膜を過分に刺激してくる。

 頭の中で幾重にも淫らな音が響いているようで、思わずマリアは自分の耳を塞ぎたくなった。

 舌の根元まで混ざり合う深い口づけは、ますます体の熱を煽り奥深いところをこれでもかと疼かせる。

 飲みきれない唾液がマリアの口の端から、つうと滑り落ちた。

 はしたない、拭いたいと思うのだが、ミゲルの口づけが食むように激しくて、息をするので精一杯だ。

 咥内と同じくらい頭もとろとろに溶かされるほどに口づけられた後、ようやく窒息しそうな息苦しさから解放される。

 必死に肺に空気を吸い込み、やっとマリアは呼吸が楽になる。

 対するミゲルはほとんど息が乱れていないのが、少しだけ腹立たしい。

「マリア……アンタのとろけた顔、最高……それだけでどんなにオレを煽ってることか」

「やっ、見るな……こんな、はしたない顔……っ」

 マリアは口の端から垂れた唾液を拭おうと、手の甲で拭おうとしたが一度では拭いきれず焦る。

 くすりと笑みを浮かべたミゲルが、マリアをフォローするように残りの唾液を舌で舐め取った。

「ホント可愛いな。オレが暴発したらどうしてくれる?」

 

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吸血鬼と不良神父~
~桜猫*日和~