★2/15:雑記更新 ・「嘘つき聖女候補~」と「座学の女王さま~」をメインに更新中。

両手と両足2

各話表紙:聖女

「じゃあ、続けるぞ」

 フィアーナの返事を聞いたラミレスは、再び細い腕に唇を落とす。

 フィアーナの肘から肩までの間を丁寧に、痣を舐め取るように舌を這わせる。

 繰り返し舌が這うと、徐々に徐々にフィアーナの不気味な青紫の痣が薄くなっていく。

 そして色が最も薄くなった部分から、泡が弾けるようにしてできた光の粒が宙に溶けていく。

 三分ほどで肘から上が元の肌に戻った。次は肘から指先までだ。

「ラミレス、たまには休んでくださいね。ずっと舐めてたら口周りが疲れそうだから……」
「ああ、無理はしない。寧ろお前の肌に触れる口実ができたことは嬉しいくらいだ」

 このラミレスの一言にフィアーナは少なからず身の危険を感じた。

 なにしろラミレスには前科がある。それに彼自身隙きあらばフィアーナを抱こうと考えていると、公言している。

「あ、わたしが動けないからって、浄化以外にいやらしいことしたらだめですよ?」
「……それは保証できないな」
「保証してください……」
「努力はする」

 そう告げたラミレスは天使のような笑みを浮かべた。

 普段であればフィアーナも素直に受け止めただろう。

 だが今は肌に触れられている状態だ。フィアーナの警戒心が高まった。

「えっちなことしようとしたら、叫びますからね」
「それは困るな」
「そうですよ。だから浄化に専念してください」

 フィアーナの真面目な言葉に、ラミレスはふっと笑みを漏らす。

「困るのはお前だ」
「え?」

「こんな状態で人を呼べば、お前が俺に舐められているところを見られることになる。俺は別に構わない。見られてもお前は俺のものだと知らしめることができるし、恥ずかしくもない。だがお前はどうだろうな?」

「……うぅ……」

 もっともなことを指摘され、フィアーナは言葉に詰まる。

(ああ、なにかほかにいい考えないかしら……ラミレスに触れられるのが嫌なわけではないけれど、というか寧ろ気持ちいいけれど……気持ちいいから困るのであって――)

 フィアーナが悶々と悩んでいると、ラミレスの舌が指をつうと舐めた。

「ひゃっ」
「敏感だな、もっと気持ちよくしてやろうか?」
「結構ですっ……ふあっ」

 否定の言葉を口にしたら、指の付け根をちろちろと舌先で刺激された。

 フィアーナ自身も困惑する。なぜこんなところを舐められて気持ちいいのかと。

 どうして、と答えを求めてラミレスを見つめると、彼は獲物を追い詰める狼のような目をしていた。

 そこには期待と喜びと官能の光が宿る。

「答えは聞くまでもないか」

 ラミレスはニヤリと笑みを浮かべると、白い指先を甘噛みした。

「やだ、ダメ……」

 頼りない否定は無意味だ。挑発的な青い瞳に見つめられ、フィアーナの鼓動がドクンと跳ねた。

 細い指が、ゆっくりとラミレスの咥内に引き込まれていく。

 指先から、第一関節、第二関節、そしてとうとう指の付け根にまで達した。

 フィアーナの人差し指がラミレスの舌に触れる。

 ただ肌を浄化されているときは感じなかったのに、今指に触れている舌のなんと熱いことか。

「んんぅ……」

 その熱にゾクリとして、このままではいけないと、フィアーナはとっさに指を引き抜こうとした。

 だがそれは許さないとばかりに、歯を立てられた。それでも甘噛みだが。

「お願い……やめて……」

 しかしラミレスは小さく首を横に振った。

 さらに咥内に引き込んだ指に舌を絡めてきた。

 唾液をたっぷりと絡めた舌で指先から根本まで愛撫され、やっと指を解放されたと思ったら、中指に移動する。

 クチュ、と濡れた淫らな音が自分の意志に反して鮮明に頭の奥まで聞こえてくる。

「やだぁ……ぁ……」

 幾度となく抵抗を試みたが、快感が増すばかりで、フィアーナの可愛い唇からも出るのは喘ぎだけだ。

 そして、淫らな舌からやっと解放されたときには、フィアーナの青い瞳は快感に潤んでいた。

 

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癒やしの聖女は~
~桜猫*日和~