★2/15:雑記更新 ・「嘘つき聖女候補~」と「座学の女王さま~」をメインに更新中。

新しい家2

各話表紙:聖女

「さて、少し休憩しましょうか。いきなり任命式に出る羽目になりましたし、フィアーナも少し疲れたのではありませんか?」

「そうですね。それに、この衣装も汚してしまいそうなので、早く着替えたいです」
「では、休憩の間にお風呂の準備をしておきますから、あとで入りましょう」
「はい」

(ラミレスは本当に気が利いてやさしくて、わたしにはもったいないくらいですね……)

 ラミレスに居間に案内され、ソファーに座ってのんびりしていると、ラミレスが紅茶とケーキを持ってきてくれた。

「少しお腹が空いていませんか?」
「まあ! とっても美味しそう」

 慣れた手つきで、ラミレスが紅茶とケーキを目の前に置く。

 カモミールティーとチーズケーキの組み合わせだ。

 紅茶とケーキ両方から漂う香りに、フィアーナ食欲を刺激され、目を輝かせた。

「どうぞ、召し上がれ」
「はい、いただきます」

 フォークでチーズケーキを一口大にカットし口元に運ぶ。

 この時点でチーズの香りが香ばしい。

 期待しながらチーズケーキを口に含むと、レモンの酸味とチーズの味がふわりと広がる。

「んー! 美味しいっ」

 軽い食感で、爽やかな味わいだ。

 あとを引かずさっぱりしていて、とても食べやすい。

 フィアーナは、あっという間にたいらげてしまった。

(もう少し、味わっていたかったです)

 フィアーナが口寂しそうにしていると、目の前にチーズケーキが差し出された。

「私の分も食べますか?」

 どうやらラミレスにはバレバレらしい。

 笑顔を浮かべるラミレスからは、フィアーナが可愛くてしょうがないと言った雰囲気が伝わってくる。

「いいんですか? ラミレスもお腹が空いているのではありませんか?」

「私はケーキより肉のほうが好きなので。夕食でたくさん食べることにします。ですから、遠慮なくどうぞ」

「では、ありがたくいただきますね」

 フィアーナは二つ目のチーズケーキに舌鼓を打ったのだった。

 そうこうするうちに風呂の準備が整った。

「フィアーナ、お風呂に入りましょう」

 そこでフィアーナは、はたと気づいた。

 ラミレスの口ぶりは、まるで一緒に風呂に入ろうと言っているようだ。

「え、もしかして、一緒に、入るの……?」
「もちろん、そのつもりですが」

 何気ないラミレスの一言に、フィアーナは頬が熱くなる。

「……一人で、入れます……」
(子供の頃はときどき一緒に入ってましたけど、そんな、一緒に入るなんて、恥ずかしすぎます……)

「なにを今更、恥じらっているんです。私と一緒に入るのは嫌ですか?」
「嫌では、ありませんけど……」
「では決まりですね」
「きゃっ」

 嬉しそうに微笑むラミレスに、横抱きにされてしまった。

 どうやらこのまま風呂まで直行する気らしい。

「ふふ、すでに一度繋がっているというのに、あなたは本当に純粋で可愛いです。隅々まで綺麗に洗って、気持ちよくしてあげますね」

「どうしてお風呂に入るのに、気持ちよくする必要があるのかわかりませんっ!」

「そんなの、私がそうしたいからに決まっているじゃないですか。神殿でも言いましたが、私は今すぐあなたを抱きたいんです。家に戻ってきた今、それを我慢する理由はありません」

 ラミレスは満面の笑みを浮かべた。

 それは言外にフィアーナを逃がすつもりはないということと同意だ。

「そ、そんな……」

「どうか私の愛を全身で受け入れてください。あなたも本当は、私に抱かれたいと思っているのでしょう?」
「……っ」

 図星を突かれ、フィアーナはビクリと身震いした。

 自分の本心など、とっくに見抜かれていたのかと思うと、恥ずかしくてたまらない。

 今すぐここから消えてしまいたいとフィアーナは思った。

「恥ずかしいことではありません。お互い愛し合っているのなら、当然の欲求です」

 そして二人は浴室についた。

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癒やしの聖女は~
~桜猫*日和~