★2/15:雑記更新 ・「嘘つき聖女候補~」と「座学の女王さま~」をメインに更新中。

安堵と後悔

各話表紙:聖女

 それから、幾度と無く愛し合ったあと二人はやっと体を離した。

「とりあえず、三日間はあなたは体調不良だということにしておきます。その間に体の調子も整うでしょうから」

 思い切りフィアーナを抱くことができて安心したのか、ラミレスはいつもの口調に戻っていた。

「わかったわ」

「あ、それと。これを飲んでおいてください。念の為、避妊の薬です……私は別にすぐ子供ができても構いませんが」

 ラミレスにいたずらっぽい笑みを向けられる。

「ば、ばかねっ。まだ結婚はおろか婚約すらしてないのに」

 子供と聞いて少し焦りつつも、フィアーナは頬を赤らめた。

「ふふ、そんなのすぐですよ。結婚が先か子供が先かなんて順番の違いでしかありません。いちばん大切なのは、お互い愛し合っているかどうかでしょう?」

「それは、そうかもしれないわね」

 フィアーナが納得すると、ラミレスが水の入ったコップを渡してくれた。

 コップを受け取ると、フィアーナは避妊薬を飲み込んだ。

 するとラミレスにそっと体を抱き寄せられた。

 背後からやさしく包み込まれる。

「ああ、もっとあなたと抱き合っていられたらいいのに。最低一ヶ月はくっついて傍を離れたくありません」

「そんなに? なんだか飽きられてしまいそうで、少し怖いわ」

「ありえませんよ、そんなこと。どれだけ私があなたにべた惚れなのかわかっているはずですが?」

 ラミレスの大きな手がフィアーナの白い肌を撫でていく。その辿ったあとには、いくつも赤い痕が残されていた。あの不気味な青紫の痣ではなく、熱烈な愛の軌跡だ。

「あなたの肌に痕をつけていいのは、私だけです。誰にも渡しません」

「きっとあなただけだわ、そんなふうに言ってくれるの。だってわたしはもう聖女じゃないんだもの――」

 フィアーナは自責の念にかられ、苦笑する。

(神さまも、癒やしの力を待っている人々も、裏切ってしまった……)

「あなたはなにも悪くありません。私があなたの純潔を奪ったのですから。か弱い女性で、被害者なんです」

「被害者だなんて大げさだわ。わたしはあなたに抱かれて、とても嬉しかった……」

(ダメだとわかっているのに、夢のような時間だった……。好きな人と一つになることが、あんなに満たされるなんて知らなかった)

「罪悪感がないと言えば嘘になるけど、『聖女』としての自分から解放されて、とてもほっとしたの……罰当たりよね」

「罰当たりではありません。ただでさえ普通の聖女より多く働いてきたんです、もっと感謝されてしかるべきだと私は思います」

 目を伏せたラミレスがフィアーナの首筋にそっと唇を押し当てる。

「なぜフィアーナだけが、こんな、十年も聖女を務めなくてはならないんです? 明らかにおかしいではありませんか……口に出しませんが、同じように思っている者も多いはずです」

「ん……それはそうだけど……ぁ、ラミレス……」

 ラミレスが肌に唇をつけたまま話すのに加え、秘所を弄ってくるのでフィアーナは思わず身じろいだ。

「もう一回だけ、いいですか? あなたもずいぶんと濡れているようですし……」

 情欲を色濃くする熱い瞳で見つめられると、フィアーナはもうラミレスに逆らえない。

 猛禽類を思わせる鋭く青い瞳から視線が逸らせない。体の奥が勝手に疼いてしまう。

「ラミレスの、いいように、して……」
「はい。ありがたくいただきます」

 耳元で笑み混じりの声が聞こえたかと思うと、ぐいと腰を持ち上げられた。

「えっ、なに?」
「大丈夫、そっと入れますから……」

 手慣れた様子でラミレスはフィアーナの蜜口に自身の熱杭をあてがう。

 熱い先端がくちゅ、と音を立てフィアーナの中に入ってくる。

「あっ、あ……あぁ……」
(そんな、まさかうしろからくるなんて……でも、気持ちいい……)

 熱くて硬いものが蜜道を押し広げながら入ってくる感触がたまらない。

 太くて硬い熱の楔が自分の中に飲み込まれるのが、わかりすぎるほどに快感を伝えてきて勝手に瞳が潤んでしまう。

 

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癒やしの聖女は~
~桜猫*日和~